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ユニットバスのタイル床の剝がれの正体は水でした。

2022/07/20

ユニットバスの床に使用されているタイルは、経年による剥がれが生じるケースが多くみられます。ユニットバスの躯体はFRP樹脂でできているものが大半です。通常タイルはモルタルセメントの下地の上に貼っているので、地震等の大きな衝撃がない限りなかなか割れることはありません。ところがユニットバスの場合はFRP樹脂の上に特殊樹脂接着剤を使用してタイルを貼っています。通常の使用ではなかなか剥がれるものではありませんが、経年と共にまず下地のFRP樹脂がわずかながらたわんできます。タイルと目地セメントはたわむことがほぼありませんがタイルの上に過重がかかることで、FRP樹脂のたわみについていけずタイル同士をつなぐ目地にひびが入ることがあります。また、まれに目地セメントが少しずつ削れてなくなることもあります。こうしてできたわずかな隙間に水が浸透していきタイルの下にある接着剤の効果をおとしてタイルの剥がれとなります。


写真の上部分にタイルの浮きが見られます。タイルを剝がしてみると…


写真の黒っぽい部分が水の廻っていたところです。目に見えるタイルの剥がれは10枚程度でしたが、実際は床の半分近くまで水が廻っていました。タイルを剝がした後は、下地のFRP樹脂に追随できるバスナシート施工をすることで将来の剥がれ事故を防ぐことができます。シートの端部は市販のシリコンではなく、メーカー推奨の特殊変性シリコンを使用します。